#復刻版パルティ

【2003年】復刻版パルティ-面白バックナンバーを振り返り

まだまだモノクロ印刷時代が続きます
懐かしい記事からシンガポール雑学まで

1994年創刊から四半世紀以上にわたり、シンガポールの情報を発信してきたPARTI。
この情報はPARTIの財産!(自分たちで言ってすみません)
独断と偏見で「面白い!」と思う記事をピックアップし、お届けしていきます。
今回は、『2003年』を振り返ります。




2003年はシンガポールで重症急性呼吸器症候群(SARS)が流行った年。そのときの教訓が現在のCOVID-19対策にも繋がっていることでしょう。世界中で猛威を振るう病原菌・ウイルスvsヒトとの闘いは、まだまだ続きそうですね。
☞2003年バックナンバーの立ち読みはこちらから




2003年5月号/Vol.113

上記でもお伝えした通り、2003年は重症急性呼吸器症候群(SARS)が大流行した年。その当時の記事をピックアップしました。



☝記事内容

緊急報告!重症急性呼吸器症候群
Severe Acute Respiratory Syndrome(SARS)


SARSはシンガポール人のみならず、在留邦人に健康不安を与え、さらに観光立国シンガポールを直撃、航空機・ホテル・レストラン産業を中心に、深刻な影響を与えています。
ラッフルズジャパニーズクリニックの永山憲市さん(感染症専門医)にお話をうかがいました。


マスクだけでは不十分
新型のコロナウイルスがSARSの原因であることは、ほぼ間違いありません。

WHO(世界保健機構)の発表によると、2003年4月2日現在、SARSは世界27カ国で、感染者数3861人、死者数217人の被害をもたらしています。うちシンガポールは、感染者数184人、死者 数14人です。この中に、患者から感染した医師や看護婦がいるので、シンガポーリアンは過敏になっています。

この種の感染症は目からも侵入します。患者を診察したり看護したりする際、医療関係者はゴーグルをつけるのが常識です。それを怠っていたようです。


発熱が危険信号
それではマスクをしてゴーグルをつけなければ、町へ出るのも危険かというと、まったくそんなことはありません。感染者でも38度以上の熱があるときにのみウイルスを排出します。そんな患者が町中をウロウロしているはずがありません。


子供と妊婦は大丈夫?
シンガポールでは子供の感染者が4例あるだけで、それも軽症で完治しました。もちろん死亡者 は出ていません。妊婦もあまり神経質になる必要はありません。妊娠後期は、免疫力が特に強くなります。


予防方法
マスクの装着、うがい・手洗いの励行、各人別のタオルの使用、衣服の頻繁な交換など、インフルエンザと同じ予防策が有効です。


—―このSARS、世界27カ国で患者が出ているのに、日本人と韓国人に患者が出ていないのは大変 不思議です。両者とも、ほかの民族以上に広州や香港に出入りしいています。子供にほとんど患者がいないのとあわせて、このウイルスの弱点をさぐる手がかりになるような気がします。



2003年6月号/Vol.114

次にご紹介するのも、SARS関連の過去記事です。
SARSが流行った2003年も、当然ながら、感染の疑いのある者の自宅隔離があったのですね。

☝記事内容

電子の目でSARSを監視


シンガポールでも多数の死者を出している新型肺炎(重症急性呼吸器症候群=SARS)。最も懸 念されるのは、学校、職場、集合住宅などでの集団感染だ。こうした市民生活の場への感染拡大を防止するには、感染の疑いのある者の自宅隔離の徹底が不可欠であり、そこで監視カメラ、電子タグといったハイテク機器が威力を発揮する。

インターネットを利用した監視カメラは、パソコンのマウスのような形状。隔離命令を受けた 者は、当局からの電話での指示に従ってカメラを作動させ、映像によって命令順守を証明しなければならない。

命令に違反して外出した者や、3回電話しても応答のない者は、手首に電子タグを取り付けられる。このタグは、自宅拘留中の犯罪者に使われるのと同じもので、外出したり、無理に取り外したりすれば、自動的に当局に通報する機能を備えている。


—基礎知識―
2003年4月末に伝染病法が改正され、隔離命令違反者への罰則が、初犯で最高1万シンガポールドルの罰金と半年の禁固刑、再犯で同2万シンガポールドルの罰金と1年の禁固刑に強化された。

4月末の段階で既に9人が電子タグを取り付けられ、5月初めには命令違反による初の逮捕者が 出ている。隔離期間は通常10日間で、対象者には1日70シンガポールドルの手当が政府から支給されるが、命令違反者は手当を受ける権利を失う。
(時事通信シンガポール支局)



2003年5月号/Vol.113

SARS云々の前に、あなたはシンガポールの緊急通報用の電話番号をご存知ですか?
今回は、2003年5月号P.10に掲載のあった、シンガポールで生活するうえで知っておくべき豆知識をご紹介したいと思います。シンガポールで救急車・警察を呼ぶにはどうするのか、こちらの記事に書かれています。
※現在も【警察:999/火災・救急車:995/緊急時以外の救急関連:1777】です。



☝記事内容

困ったゾ!そんなときの役立ち番号


緊急コール
日本では事件が発生した時には110番、火事の時や救急車を呼び出す時は119番です。
シンガポールでは事件が999番、火事や救急車を呼ぶ時は995番にダイヤルします。

999番はイギリスなどと同様です。シンガポールはかつてイギリスの植民地でしたので、この 番号が採用されました。ちなみにアメリカは911番です。

どの国も緊急時に「9」や「1」を使用します。
これは現在多く使用されているプッシュ式ではなく、ダイヤル式の電話の影響です。
イギリスのダイヤル電話は日本とは逆で「9」の側にストッパーがついていました。一刻も早くつながるようにと999番になりました。

シンガポールも以前は緊急時、事故発生時、火事などすべて「999」でした。しかし、あわてて誤接続をする人が多いため事件と火事の番号を分けました。最後に違う番号を押すことによって、気持ちを落ち着かせ冷静に対処してもらうねらいがあったようです。

日本の緊急時電話システムは、昭和23年に東京、大阪、名古屋など主要8都市で始まりました。しかし、東京は110、大阪は1110、名古屋は118というように、都市によりまちまちでした。間違い電話が多かったため110番に統一しました。

一方火災専用電話は大正時代に始まります。なるべく近い番号がいいと、はじめは112番でし た。しかし、隣同士の番号は誤接続が多く、昭和2年にダイヤル式で1番離れているということで119番と改めました。


交番システム
シンガポールの警察は色々な面で頼りになり、市民の強い見方です。事件や事故はもちろんのこと、何かあったらすぐに駆けつけてくれます。しかも、時には警官の態度や雰囲気などをアンケートに書かせ、その意見を参考にするという柔軟な姿勢もうかがえます。

シンガポールの警察にも日本の派出所のようなシステム 「ポリスステーション」があります。 ポリスステーションはより地域に密着しており、気軽に相談に行けます。実は、このシステム、日本の交番を模倣しました。しかし、今では日本より充実した感があります。



2003年4月号/Vol.112

SARS関連等、物々しいニュースが続いたので、次は、少しほっこりする記事をご紹介します。

PARTI読者445名を対象にアンケートを実施し、2003年4月号P.11に掲載された「行きつけのお店」「ぜひ行ってみたいお店」それぞれのベスト10発表!往時を知る方にとっては、今はなくとも懐かしいお店がきっとありますよね。今も健在のお店は、もはや老舗の域。変わらず人気を誇っているのはスゴイ!





2003年7月号/Vol.115

次にご紹介するのは、中医師の劉文鋒先生による人気連載「漢方百話」より、「風邪」&「頭痛」をテーマにしたコラム2選をお届けしたいと思います。漢方医学では風邪を大きく分けると5種類に分類するのだとか。



☝記事内容

読んで治す!漢方百話「風邪」


先月まで漢方の総論についてお話いたしました。今月からいよ いよ各論に入ります。
まず、万病の元「風邪」のお話から始めましょう。漢方医学では、風邪をインフルエンザと普通の風邪に大きく分けます。

インフルエンザは、ウィルスによる感染が主な原因で、感染力が強く、重症になると心肺合併症に至る場合もあります。一方、普通の風邪は、風、寒、暑、湿、乾など、環境の変化が主な原因です。

今回は皆さんが一度はかかったことのある「普通の風邪」について、漢方医学からの見方をお話したいと思います。漢方医学は、症状を細かく分類するのが特徴です。そこで、普通の風邪を次のように大きく5種類に分けています。


❶風寒証
(症状)鼻づまり、鼻声、くしゃみ、透明な水鼻、悪寒、筋肉痛、汗がでない、発熱しないあるいは38度以下の発熱、咳があって透明な痰がでる、脈が浮いて張っている、舌のコケは薄白い
(代表的な処方)桂枝湯、麻黄湯

❷風熱証
(症状)鼻づまり、くしゃみ、粘りのある鼻水、喉の痛み、発熱或いは高熱、汗をかく、咳と粘りのある痰、舌のコケが薄黄色い、脈は浮いて速い
(代表的な処方)銀ちょう散、桑菊感冒剤

❸暑湿証
(症状)発熱、汗をかいても熱が下がらない、粘りのある鼻水と痰がよくでる、頭が重く膨張感のある痛み、体が重くて倦怠感を感じる、いらいらする、喉が渇く、吐き気がする、尿が少なく色が濃い、舌のコケは粘りがあり黄色い
(代表的な処方)新加香需飲、小青龍湯

❹表寒里熱証
(症状)外寒内熱症、発熱、悪寒、鼻声、喉が痛い、黄色い痰を伴う頻繁な咳、便秘、黄色い尿、汗をかかない、のどが乾く、舌のコケは白と黄色のミックス、脈が浮いて速い
(代表的な処方)双解湯加減

❺体虚感冒証
(症状)病後、産後、虚弱体質の方が頻繁にひく、悪寒がひどい、発熱はあっても高くない、常に鼻がつまっている、鼻水、頭痛、汗をかかない、体の重い倦怠感、力のない咳、舌のコケは薄くて白い、弱い脈が浮いている
(代表的な処方)参蘇飲加減

さて、あなたの風邪の症状はどれでしょうか?
漢方医学では、これら風邪の症状と患者の個々の体質とを細かく見極めて生薬を処方します。漢方がオーダーメイドの処方と言われるのも納得できます。



2003年8月号/Vol.116

引き続き、中医師の劉文鋒先生による人気連載「漢方百話」より。
世の中に頭痛持ちの方って、結構、いるのではないでしょうか。そんな頭痛にお悩みの方も、ぜひ漢方にトライしてみて!せっかくシンガポールに住んでいるのなら、身近な漢方の力を取り入れて健やかに過ごしたいものですね。



☝記事内容

読んで治す!漢方百話「頭痛」


頭痛の原因はいろいろあります。ここでは、偏頭痛や緊張性頭痛のように、原因となる疾患がない慢性頭痛といわれる症状について述べます。

睡眠不足や飲み過ぎが原因であれば、すぐ薬を飲むのではなく、自然によくなるのを待つのもよいでしょう。ところが、原因がはっきりせず、しばらく様子をみても悪くなってくるようであれば、症状にあった処方を服用しなければなりません

偏頭痛は、頭の片側がズキンズキンと脈打つように痛むもので、頭部の血管が拡張して周りの神経を刺激することから起こります。神経質、几帳面、完全主義、勝ち気、努力家の人に多く見られ、進学や就職、月経など精神的、肉体的な転換期に頭痛の発作が現れてくる場合が多いです。

漢方では、頭痛の原因を、外因環境(風、寒、熱、湿、暑)、内因環境(気虚、血虚、鬱血、脾胃、腎臓の虚症など)によるものに分けています。


葛根湯(かっこんとう)
風邪からくる頭痛や、肩こりを伴う風邪。

桂枝人参湯(けいしにんじんとう)
体力が普通か平均以下の人で、手足が冷えやすくのぼせやすい人。

五苓散(ごれいさん)
偏頭痛でも特に吐き気が激しいとき、二日酔いによる頭痛や吐き気にも非常に効果がある処方。汗をかきやすく、口が渇いて水分を欲しがり、そのわりには排尿が少ない人。

呉朱萸湯(ごしゅゆとう)
胃腸の働きが弱く、吐き気を伴い、血行不良で冷え性の人。

桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
月経が誘因となって起こるような、顔のほてり、足腰の冷えの症状がある人。

黄連解毒湯(おうれんげどくとう)
のぼせ気味で高血圧の人。

半夏白朮天麻湯(はんげびゃくじゅつてんまとう)
体力がやや弱く、めまいや動悸が起こりやすい人。


このように、どういうタイプの頭痛かということだけではなく、各自の証も併せて処方を検討します。漢方は、偏頭痛や緊張性頭痛、心因性の頭痛、更年期障害の頭痛や月経を伴う頭痛などに特によく効きます。

頭痛の原因は、単一的なものは少なく、ほとんどの場合が、複合的な原因によるものです。長期にわたる頭痛にお悩みの方は専門医に相談されることをお勧めいたします。



2003年10月号/Vol.118

次にお届けするのは、長期連載してくださっている葛珠慧先生のコラム「まんだりん面白話」より、2003年10月号P.19に掲載された「華人」についての記事をピックアップ。チャイニーズ系シンガポーリヤンといっても、出身地がこんなに違うのですね!



☝記事内容

まんだりん面白話
華人のいろいろ


シンガポーリアンは初対面の相手の顔を見て、名前を聞くだけで、その人の出身地が分かり、すぐそれなりの言葉を使います。

シンガポールの華人を大きく出身地域別に分けると、福建人、広東人、潮州人、客家人、海南人になります。これらの人々にはそれぞれ特徴がありますので 簡単にご紹介します。


■ 福建人
まずこの中で最も多数(星州華人の半数以上)を占めているのが、福建省出身の人たちです。18世紀初頭に中国から最初に移民してきたシンガポーリアンです。

福建人は、ざっくばらんに物事を言う性格の人が多いと言われています。ちなみに今(2003年当時)の首相、呉 作棟さんは福建人です。食べ物は「虚」(見栄え)よりは 「実」(味)を重視します。福建炒面はその代表作です。

昔、自転車や三輪車を商う人に福建人が多かったそうです。建築や農業にも熱心でした。だんだん成功者が増えてきて、彼らはシンガポール最大の同郷会館「福建会館」を作り、華人社会における経済・教育・福祉活動を積極的に行ってきました。また、「天福宮」という寺院もつくりました。名門校、南僑小学校、道南小学校、華僑中学校などはみんな福建会館によって創設されました。

福建人がもっとも多く住んでいたのは大城(da4・po1)(シンガポール川から南、チャイナタウン、シェントン・ウェーまで)と呼ばれる地域で、福建村というほどです。


■ 広東人
次は広東人ですが、もとの大蔵大臣胡賜道さんが広東人です。広東人は食事の礼儀を重んじ、食べ物の味付けはあっさりしています。色、香りと味を考えながら料理をし、飲茶はその代表作です。

牛車水(チャイナタウン)の中心部に住まい、そちらに行くと、ほとんど広東語です。広東人のお得意なビジネスはレストラン経営です。食べることをもっとも大事にする人たちです。


■ 潮州人
潮州はもともと広東省の北東部にありますから、潮州人の性格は広東人に似ています。ただ、唐の時代に韓愈という大文学者がその地に住んだ影響か、潮州人の性格はどちらかというと文学的で、話していることばも軟らかくて丁寧です。刺繍とか細かい作業などが得意で、よく「嫁を貰うなら潮州から」と言われます。


■ 客家人
客家人は一番勤勉な人たちです。李光耀さんが客家人です。「中国のジプシー」と言われ、もともと中国の北方から長い歴史の間に、だんだん南に移住して来たので、とてもしっかりした性格の持ち主が多いそうです。お金を大事にする集団でもあります。


■ 海南人
海南人は大きな目をしていて二重目蓋、ハンサムな男の人が多いです。また、もっとも奥さんを大事にするのが海南男です。ですから「ダンナ探しなら海南人」という定評があります。海南人はパン屋や洋風っぽいレストランを多く経営する一方、日本人が大好きなチキンライスも海南人のお得意料理の一つです。

編集部コメント
関西人は商売上手など……日本でも地域によって特徴があるように、中国系も面白いですね。海南人はイケメンが多いそうです(笑)



2003年7月号/Vol.115

もう1つ続けて「まんだりん面白話」より、2003年7月号P.19に掲載された「中国のお酒」についての記事をご紹介したいと思います。シンガポールに住んでいると、中華料理を食べにいくこともしばしば。お酒好きの方は、ぜひ一度、ご賞味あれ!!



☝記事内容

まんだりん面白話
中国のお酒


中国のお酒を大きく分けると、蒸留酒と醸造酒の2種類があります。中国のほとんどの地域で蒸 留酒が好まれますが、紹興酒を代表とする醸造酒は、揚子江(ようすこう)下流、いわゆる江南地域の人々に愛飲されています。


■ 蒸留酒類 = 白酒(bai2・jiu3)
蒸留酒類は中国では普通一括して「白酒(bai2・jiu3)」とよばれ、 代表的な銘柄には次のようなものがあります。

二鍋頭(er4・guo1・tou2)
中国東北地方産のコーリャンを原料に、2度蒸留させるところからその名がついたお酒です。強烈な味と香りが人気。北京で一番人気が高いスピリッツです。

茅台酒(mao2・tai2・jiu3)
30年前に田中元首相訪中の際、中国側主催の国賓晩餐会で供されて一躍有名になったお酒です。ちょっとクセがあり、贋物が多いせいもあって、中国人の間では現在、あまり評価されていません。

そのほかに有名なのは汾酒、古井貢酒などです。各地方にそれぞれ歴史がある「地酒」がありますが、最近贈呈品としてよく登場するのは「酒鬼」「五粕液」です。

これらの「白酒」はみんなアルコールの度数が50度以上(60度以上のものもある)で、火をつけると青白い炎を上げて燃えるほどです。しかし中国人は水で割らないで、ストレートで飲みます。


■ 醸造酒類 = 紹興酒(shao4・xing1・jiu3)
醸造酒の代表は「紹興酒」です。この、水ともち米を使って仕込んだ醸造酒は主に上海の近くの紹興地方で作られたため紹興酒と呼ばれます。「老酒」や「黄酒」という別名も持っています。長い年月をかけて醸造したから「老」いた「酒」と呼ばれ、お醤油みたいな色をしていますが、中国では「黄色」が尊ばれるので「黄酒」という名が付けられたのでしょう。

紹興酒には有名な銘柄が2つあります。

女児紅(nu3・er2・hong2)
昔、紹興の周辺では女の子が産まれると、紹興酒をかめや壺に入れて地下に埋め、その子が嫁ぐまで寝かせた後、結婚式にはじめて開封して祝いました。

花彫(hua2・diao1)
仕込んだ酒が入った壺のまわりに、きれいな花鳥風月や仙人を彫ってあるため、この名ができました。

度数があまり高くない紹興酒は中国では「白酒」ほど広く飲まれていません。しかし、私はあえて紹興酒を、中国を代表する酒と言いたいのです。世界の有名な料理にあう酒はみんな10度程度の醸造酒です。例えばフランス料理にはワイン、日本料理には清酒。そして中華料理にはやっぱり紹興酒が最適だと思います。


紹興酒、ところ変われば……
本場の紹興では夏でもお燗して飲みます。日本で初めて氷砂糖を入れて飲むのを見た時には驚きました。しかし台湾では、乾燥させた梅干しや生姜を下ろして入れたり、レモン割り、砂糖を加えたりする飲み方もするようです。ちなみにシンガポールでは紹興酒は「しょっぱい」と言われ、主に料理酒として使われます。



2003年12月号/Vol.120

2003年最後にご紹介するのは、現在もシンガポールプレミアリーグで頑張っている「アルビレックス新潟が当地にやって来る!」という記事です。海外の日本人プロスポーツチームとして世界で唯一の存在である「アルビレックス新潟」。来シーズンも頑張ってほしいです。



☝記事内容

Jリーグチームがやって来る


サッカーJリーグの人気チーム「アルビレックス新潟」が、来年からシンガポールのプロサッカーリーグ、Sリーグに参戦する。

現在Jリーグ2部(J2)のアルビレックスは、来年2004年にJ1へ昇格する勢いのあるチーム。シンガポールには、若手選手約20人を派遣、海外の厳しい環境で経験を積ませ、実力アップを図る。

アルビレックスは、ホームゲームで毎試合4万人の観客を集める超人気チームで、Jリーグの観 客動員記録を更新中。池田弘社長は、シンガポールでの記者会見で、Sリーグの試合もすべて満席にしたいと語った。

成績面の目標は、1年目で上位3チームに入り、3年以内に優勝すること。来年2月の開幕戦には、新潟からのチャーター便で、多くのサポーターをシンガポールに送り込む考えだ。


—基礎知識―
2003年のSリーグには12チームが参加したが、観客数の伸び悩みもあって来年は10チームに減る。このうち外国チームは、アルビレックスと今年から加わったシンチ(中国)の2つ。シーズンは2月下旬から10月で、3ステージの総当たり戦。地元チーム対外国チームという新たな要素が、Sリーグ全体の活性化につながることが 期待されている。地元8チームの中には、23歳以下(U23)のシンガポール代表チーム、ヤング・ライオンズも含まれる。
(時事通信シンガポール支局)


※広告は当時のものです

連載 こちらもおすすめ