女性の不調・お悩み解決
子宮筋腫って大変な病気?- ③ 手術編
今回は、子宮筋腫の手術療法についてです。
筋腫の手術は大きく分けて
子宮を残す「子宮筋腫核出術」と、
子宮全体を取る「子宮全摘術」があります。
今後、妊娠を考えている場合は、子宮を残す核出術をします。
以前は開腹が必要でしたが、今は場所や大きさによっては腹腔鏡や子宮鏡で、ほとんど傷をつけずに取ることもできます(図1)。
子宮筋層内筋腫と子宮漿膜下筋腫は外から手術(開腹もしくは腹腔鏡)し、子宮粘膜下筋腫は大きさ等にもよりますが、子宮鏡による中からの手術が可能です(図2)。
ただ、子宮を残した場合は、再発のリスクがあります。今後、妊娠を考えない場合は、再発のない子宮全体を取る子宮全摘術を考慮します。
方法は核出術と同様に、傷の大きさによって、開腹・腹腔鏡下・腟式があり、子宮の大きさや既往歴の有無等で決定します。年齢や症状により卵巣の同時切除をする場合もありますが、一般的には卵巣を残すので、子宮を摘出しても更年期になるわけではありません。
もちろん、手術をするかどうかはケースバイケースで、経過観察や薬剤治療で十分な方も多いですが、手術療法は現在でも子宮筋腫に対して効果的かつ確立した治療法ですので、主治医とよく相談して治療方針を決めてください。
今月のまとめ
● 子宮筋腫の手術は「子宮筋腫核出術」と「子宮全摘術」がある
● 技術の進歩で小さい傷、もしくは傷を付けない治療も可能になった
● 薬剤治療等も進歩しているが、手術は今でも優れた治療法の一つ
教えてくれたのはこんな人
鍋島 寛志先生
日本メディカルケア院長、産婦人科医。
数千例のお産を取り上げた経験があり、当地でもローカル医とタッグを組んで分娩まで担当。
また乳がんなど、女性特有の病気の知識と経験も豊富。
日本メディカルケア
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