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【Women’s Health】
年末年始に向けた 妊婦さん・授乳婦さんの栄養管理

女性の不調・お悩み解決

年末年始に向けた妊婦さん・授乳婦さんの栄養管理

1年もあっという間に過ぎ、シンガポールにも師走の足音が近づいています。年末年始にかけて色々なイベントがあるとき、妊婦さん・授乳中のお母さんが悩むのは「果たして自分は何を食べたらいいの?」ということではないでしょうか?


インターネットの情報のなかには、妊娠中や授乳中は肉やケーキはダメと書かれているものもあるし、食べて赤ちゃんに影響があったり、乳腺炎になっても嫌だし……。


まず大前提として、皆さんが食べた物は全て例外なく胃酸によって細かく分解され,腸で消化・吸収されます。つまりケーキを食べても、ステーキを食べても、おせち料理を食べても粗食にしても、食物はすべてブドウ糖・アミノ酸・脂肪酸・モノグリセリドという物質に細かく分解されて身体に蓄えられます。そして必要に応じてたんぱく質や脂質へと再合成され、体の中で利用されていきます。


ですので、食べた物がそのまま体の中で使われるわけではありません。胎児には胎盤を通じて栄養が届きますが、それもお母さんが食べたものが直接胎児に届くわけではありません。母乳も蓄えられていた栄養素が乳腺組織で再びたんぱく質や脂質に合成されて作られているのです。


厚生労働省がまとめた「日本人の食事摂取基準」では、表のように妊娠中・授乳中はエネルギー、たんぱく質ともにいつも以上に摂ることが勧められています。



例えば授乳中はたんぱく質を1日20gほど(肉や魚にすると100g程度)多くを摂ることになります。体重増加が心配だからと食事量を減らし、サプリメントを使うことは、胎児の成長への影響も考えられるのでお勧めしません。


しかし、アルコールに関しては、話は別になります。 アルコールそのものやその代謝産物は容易に胎盤を通じて胎児の体に入り、胎児の発育遅延や成長障害、精神発達遅滞などを起こす可能性が指摘されていますので、控えるようにしましょう。


乳腺炎の発生は、食事よりも生活リズムの乱れの方が影響が大きいです。とくに年末年始は生活パターンが崩れ、授乳のタイミングがずれたり、赤ちゃんがいつもと違う環境に置かれて授乳に集中できないなどで、作られる母乳の量と飲んで消費される量のバランスが取れにくくなります。また,帰省や旅行でのフライトや慣れない滞在先では顕著になりますので注意が必要です。今年の年末年始は上記の点に配慮して楽しく過ごしてください。






教えてくれたのはこんな人

佐藤健一
日本メディカルケア家庭医。日本・シンガポールで家庭医として豊富な経験を持ち、小児から大人まで幅広い年齢の方々のさまざまな疾患の診察を行う。乳幼児健診、子育てへのアドバイス等にも定評がある。



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