#housing

【佐藤さんの住宅探し】
~トラブル対応-電源②~

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前回のポイント(電源①)

● シンガポールではよく分電盤のスイッチが落ちる
● 落ちた場合、小さな分電盤のスイッチを全て切ってから、大元の電源を入れ、1つずつ小さなスイッチを入れて問題箇所を発見する
● 問題となっている電化製品を発見するために、問題箇所にある電化製品の電源を全てコンセントから抜く(壁のスイッチをオフにしてもダメ)


今回のテーマはトラブル対応-電源編②

今回も引き続き、電源のトラブルについて佐藤さんが不動産業者の山田さんに聞きます。

佐:なぜ壁から全ての電化製品のコンセントを抜かなくてはならないのですか?
山:壊れている電化製品がコンセントに繋がっているだけで、コンセントのスイッチがオフになっていても、その電化製品がオフになっていても(使用していなくても)微弱な電流が流れていて、それが原因で分電盤のスイッチが入りません


佐:もし全てのコンセントを抜いてもそれでも分電盤のスイッチが入らない場合はどうしたらよいのでしょうか?
山:その場合はコンセントに繋がっていない電化製品、例えばビルトインの食器洗浄機やオーブンなど、それらの電化製品の壁のスイッチ(大元のスイッチが必ずあります)をオフにしてください。ときどき電気温水器が壊れていることが原因で分電盤のスイッチが入らないこともあります。これらの確認をしていただければ基本的に分電盤の全てのスイッチは入るはずです。分電盤のスイッチが全て入ったことを確認してから、今度はコンセントから外したそれぞれの電化製品を一つずつ差し込んでいきます


佐:なるほど、そうすると壊れた電化製品のコンセントを差し込んだときに分電盤のスイッチが飛ぶので、その電化製品が壊れている、ということになるのですね!
山:その通りです。前にもお話ししましたように、典型的なものはオーブン、洗濯機、食器洗浄機、冷蔵庫といった水に近い電化製品の電源部分に微弱な水滴がついていて分電盤が飛ぶということになります。


佐:そうすると、その電化製品の修理をすぐに依頼することになりますか?
山:場合によると修理をしなくても回復することがあります。


佐:どういうことでしょうか?
山:オーブンの場合、約100度の温度で10分~15分くらい動けば、つぎに200度にしてさらに熱します。そうすると電源部等にある微弱な水滴が蒸発してそのままオーブンを利用できるようになります。場合に寄ればヘアドライヤーなどで中を温めてからやってみるというのも手です。


佐:他の洗濯機などの家電製品はどうでしょうか?
山:その他の家電は電源を抜いて(電気を通電させずに)そのまま1~2日放置しておくと(冷蔵庫の場合は数時間)、問題の霧のような水滴が蒸発して再度使用できるようになります。


佐:そうすると修理業者を呼ばなくても大丈夫ということですね。
山:ただ、それでも分電盤が飛ぶような場合や、電気温水器が原因の場合には修理業者が必要となります。ですがそこまで原因を特定しておいてあげると、後の修理対応もスムーズに行えます


今回のポイント

ポイント1

● 分電盤が飛んだら問題のエリアの家電製品のコンセントを全て抜き、一つずつ差し戻す

ポイント2

● 問題のある電化製品の箇所で再び分電盤が飛ぶので、その電化製品の修理が必要と分かる

ポイント3

● オーブンの場合は100度くらいで徐々に温め直すとそのまま使用できる場合がある

ポイント4

● 洗濯機、冷蔵庫などはしばらく放置して電源部分にある微細な水滴を蒸発させればそのまま使用できることもある

ポイント5

● それでもダメな場合は修理。とくに電気温水器が原因の場合にはすぐに修理が必要




教えてくれたのはこんな人

高野 徹
TOKIO PROPERTY SERVICES PTE LTD/TRE 21 PTE LTD

82年東急不動産入社。93年からシンガポール駐在、不動産仲介、エアコン保守を手がける。
01年東急不動産より会社譲渡を受ける。
宅地建物取引主任者、シンガポール不動産仲介業有資格。
お問い合わせは、takano@tokio.com.sgまで
www.tokioproperty.com.sg





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