#housing

【佐藤さんの住宅探し】
サービスアパート

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前回のポイント(エアコンの定期点検④)

● エアコン埋め込みタイプの場合、メンテが難しく、交換には非常に時間がかかる
● エアコン埋め込みタイプの修理は天井を剥がして行う
● 古い物件(10年以上)で、エアコン埋め込みタイプの場合、このような可能性が高くなる



サービスアパート

今回は、再度サービスアパートについて佐藤さんが不動産業者の山田さんに聞きます。


佐:サービスアパートは短期滞在用というより、長期でも十分賃貸できるということですが、サービスアパートではなく一般のアパートで法人が保有運営しているものはないのでしょうか?


山:残念ながらシンガポールではほとんどありません。個人の一般コンドミニアムかサービスアパートかのどちらかの選択ということで、日本の駐在員の方々を対象とした法人保有のコンドは数件しかありません。


佐:東京ではいくつもあるようですが、なぜシンガポールではないのでしょうか?


山::シンガポールにもいくつも日系の大手デベロッパーが進出していますが、開発や一棟まるごと購入して賃貸するより、売却した方が圧倒的に儲かると考えているためだと思われます。


佐:そうですか、そうすると入居後全く心配なく生活をしようと思うとサービスアパートを選ぶしかない、ということでしょうか?


山:その通りです。賃料は少し高めになり、同程度のコンドミニアムと比べると面積は小さく、プール等の付帯設備は制限を受けますが、一般個人保有のコンドと比べると、ご入居の手続、入居期間中の問題処理/フォローアップ、簡単な退去手続、敷金の全額回収などが全く問題なく行われます。


佐:それなのに、なぜ皆さんはサービスアパートをそれほど選ばないので しょうか?


山:通常の家族向きの3ベッドですと、やはりサービスアパートは相当高額になるため、ご予算の関係で選ぶことができないのが主な要因です。そのため、単身赴任やご夫婦お二人の場合はサービスアパートで長期に滞在している方々は結構いらっしゃいます。また、コンドミニアムのプールなどの施設が立派で規模も大きいため、一見すると一般コンドミニアムの方が立派に見えることも理由として考えられます。


佐:なるほど、日本から来たばかりで外国生活が初めてだと、確かに眺めが良かったり、おしゃれだったりするので一見するとそちらを選びがちですよね。でも実際に住んでみると修理など大変なことが結構あるので、初めての外国生活の場合には予算が許せばサービスアパートの方が良い、ということですね。


山:そうですね、とくに女性の一人暮らしや単身赴任の方の場合、入居期間中の問題処理のため家にいて対応しなくてはならないため、仕事に影響が出ることがあります。


佐:どういうことでしょうか?


山:個人家主の場合には基本的に投資家です。そのため、値段が上がればすぐ売ろうとしますので、その都度お客さまが対応するか、不在中でも勝手に家を見せなくてはならないなどの問題が生じます。




今回のポイント

● サービスアパートは短期滞在用だけではなく、長期滞在をしている人も結構いる
● サービスアパートの場合、ご入居の手続、入居期間中の問題処理/フォローアップ、簡単な退去手続、敷金の全額回収などが全く問題ない
● 法人家主の一般賃貸物件はほとんどない
● サービスアパートの3ベッドは相当高いのでコンドを選ばざるを得ない
● 単身、ご夫婦であればサービスアパートがお勧め
● とくに単身、女性一人の場合にはサービスアパートにすることにより様々な問題回避ができる





教えてくれたのはこんな人

高野 徹(takano@tokio.com.sg)
82年東急不動産入社。93年から駐在、不動産仲介、エアコン保守を手がける。
01年東急不動産より会社譲渡を受ける。
また現在、野村不動産から資本を50%受け入れ野村不動産グループに。
その他、日本のリログループ、リログループの100%出資の米国リダック社とも業務提携(日本、米国、ヨーロッパ不動産賃貸)。宅地建物取引主任者、シンガポール不動産仲介業有資格。

東京不動産へのお問い合わせは、tps@tokio.com.sgまで日本語でどうぞ!
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Tel: 6737-5187
Fax: 6738-3221


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