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【KOMABA便り】
幼児が哲学?

海外キッズも“安心”
KOMABA便り

幼児が哲学?

今回は、『ちいさな哲学者たち』(2010年)というフランスのドキュメンタリー映画をご紹介したいと思います。
3~5歳の子どもたちが「哲学の授業」に参加している様子を約2年間にわたって記録したものです。「友だちとは?」「自由とは?」「愛とは?」「死とは?」など、大人でも答えに窮してしまうような先生からの問いかけに、それぞれの子どもたちが一生懸命に向き合う様子が描かれています。


「そんな小さな子には難しくて意味がないのでは?」と思う方もいらっしゃるかもしれません。ところが! 観ているこちらが驚くほど、子どもたちは純粋でユニークで、そして真理をついた発言を次々にしてくれます。時には、言葉がうまく出てこなかったり、言い争いがケンカに発展してしまったり……そんな場面もありますが、だからこそ、子どもたちのありのままのメッセージが心に響くのではないかと思います。



この映画を通して改めて強く感じるのは、対話の重要性です。他者の話に耳をしっかり傾け、そして自分の言葉で考えを紡ぐ。「聞くこと」と「話すこと」が幼児期の心と思考の成長にいかに大きな影響を与えるのか、ということをこの映画が証明してくれています。集団の中でお話しする経験を通して、子どもたちは大人の想像以上に多くを学んでいるのです。


もちろん無理に難しい問いかけをする必要はありません。日常のささいな対話が、子どもたちにとって大切な一つひとつの学びになります。「どうしてそう思ったの?」というほんの小さな問いかけが、子どもたちの「フシギアタマ」をぐんぐん成長させる何よりの栄養剤になるのではないでしょうか。





教えてくれたのはこんな人

川口美波 先生
カンボジアでの教育ボランティア活動を経て、2012年にシンガポールへ。学習塾で幼児から高校生対象に国語指導を行う。幼児教育からIB日本語、受験国語まで幅広い日本語学習に対応。

自律と自立を育むシンガポールの学習塾 KOMABA
● 対象は幼児・小学生・中学生・高校生

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19 Tanglin Rd #03-01 Tanglin Shopping Centre
☎ 6736-0727
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