#mental care

【心ひも解くヒント】
EQ エモーショナル・インテリジェンス

ビシネス、社会で成功するためには?
IQよりも重要と言われるEQ
そもそもEQってなに?

EQとは、Emotional Intelligence Quotientの略で、日本語では「こころの知能指数」と意訳されています。
EQは「自分自身の感情への正確な気づき」「他人の感情を敏感に感じ取る能力」、そして「人間関係において、それらの感情をうまく管理し、利用する能力」です。
IQ(認知的知能指数)が先天的な要素が大きく、個人の生涯を通してほぼ一定であるのに対して、EQは意識して訓練することで高めることができます。


さらに、リーダー(管理職、経営者、家族やコミュニティーの長など)として活躍する人にとっては、EQはIQよりも2倍以上その成功には不可欠な能力とされています。
IQとEQの割合を見ると、一般的には、66%のEQと34%のIQが人と上手く関わり、良いパフォーマンスができる割合であり、リーダになると、85%とのEQと15%のIQとEQの割合がぐんと上がります。
「あの人、頭は良いんだけど、人望はないんだよね」などという話もよく聞きますね。


それに対して、EQが高い人は冷静沈着ですが、物事に柔軟であり、さらに人にも寛容で思いやりもあるというまさに人望を集めやすい人柄です。
つまり周囲からも、「リーダーになってほしい」「あの人の下で働けたら」と自然に慕われるような統率力のある人です。
それだけでなく、EQの高いリーダーシップのあるチームは、高い成果を上げることも分かっています。
もちろん一般的にも、EQが高い人の1つの特徴である、共感力に優れる人は「相手の立場に立って、自分に何ができるかを考える」ことができるため、対人関係を築くことがうまく、ポジティブなエネルギーを放っています。


それでは、どうすればEQ力を高めることができるのでしょうか?
最初のステップは、自分自身の感情への「気づき」です。
自分がどのような感情をどのような状況で感じたかをじっくり観察してみましょう。
過去の失敗への振り返りも重要です。
ネガティブな感情も含め蓋をせず向き合います。
次に、その感情に続いて起こった行動を振り返ります。
感情→行動へのパターンを理解できた後には、「行動」の部分を改善するためにはどうしたいかを熟考し具体的に決め、意識的に行動を変えます。
その具体的な行動は、第二段階では、自分自身だけでなく、それに影響を受ける周囲の人の受け取り方も意識してみましょう。
最後に、その変化を自身で評価し、周囲にもフィードバックを求めることができれば尚良いでしょう。
もし良い変化がもたらされたのであればそれを継続し、そうでなければ要因を分析し改善を加え行動を続けます。




This Month’s Hint(今月のヒント)


一生懸命にやっているのに人が付いてこない、人望がない、感謝されないと感じている人は、EQ不足かもしれません。
周りや環境を責めるのではなく、自分自身でできることをやってみることは、前向きな対処です。




教えてくれたのはこんな人

山懸千尋

BeeYrOwn 心理士。シンガポール心理学会公認心理士。
オーストラリア・カウンセリング協会員。
(応用心理学修士、教育カウンセリング学士)

BeeYrOwn Psychologist & Counsellor

Vibes @ East Coast, 308 Telok Kurau Rd
☎ 9665-4572
Email: beeyrown@aim.com
http://beeyrown.blogspot.com
診療日(完全予約制):月・水・木・土
オンライン診察も行っています



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