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【心ひも解くヒント】
コペアレンティング(共同育児)

コペアレンティング(共同育児)


今回は、どうしても避けられない状況により、別居や離婚をしたご家族の育児についてのお話です。

離れて暮らすことになってしまった場合でも、子どもの親であることは一生変わりません。
離婚後、親権を持つ親が基本子育てをしていくスタイルに対して、両方の親がほぼ同等に関与して子どもの養育の責任を共有するスタイルを「コペアレンティング」と言います。つまり生物学的な親が、自分の子どもの育児を共同で平等に行うというものです。


これまでの研究では、コペアレンティングは、ソロペアレンティングに対して、子どもの発達や発育への環境に良い影響を与えることが多いとされています。


しかし、両親の間に平和で尊重し合える関係がないと、それもなかなか難しいのが実情です。
あなたが、いわゆる『良い子育て』をしていても、元配偶者が、それを壊してしまうような子育てをしていることも(または逆もあり得ます)。その結果、子どもは、発達や心理的問題を抱えてしまうリスクが高まります。 ですから(離婚理由が暴力や性的犯罪などの場合を除いて)両親が『良いチーム』となり、双方がアクティブな役割を持って、子育てに関与していくことが、子どもが心穏やかに安定し、健やかに育つベストな形となります。




コペアレンティングスタイルを成功させる秘訣

① 子どもをメッセンジャーに使わない。親同士のコミュニケーションであるべきことに子どもを巻き込まない。
② 感情を行動と切り離す。連絡は必要なことをビジネスのように淡々と行う。
③ 常に子どもにとって何が良いのかを意識し、情報を共有し合う。
④ 元配偶者への不平不満、悪口を子どもに聞かせない。
⑤ 一度、決まったスケジュールは、文書にて正式に相手に伝えない限り変えない。またシェアの方法は、コンピュータやアプリ上のカレンダーにて、記録が残り、双方が同じものを見ることができるようにすることで、不要な衝突を避ける。
⑥ それぞれの個人的なこと(ペアレンティングに無関係なこと)はあえてシェアしない。

子どもにとってのベストな選択と、あなたの望む選択が必ずしも一致するとは限りません。子どもが母親と父親の間に挟まれ、「親の機嫌を 取る」「本音が言えない」「心配させないように我慢する」ことは避けてあげたいですね。




This Month’s Hint(今月のヒント)

思いやり、忍耐、オープンコミュニケーションが共同育児の3つの重要な柱です。
避けられず離婚に至ったのですから、元配偶者にはネガティブな感情があることも多く、そのような場合は容易ではないでしょう。しかし、これは「子ども」のために必要なことです。あなたの感情よりも「子ども」を優先させることが、親としての責任です。



教えてくれたのはこんな人

山形千尋
BeeYrOwn心理士。(応用心理学修士・カウンセリング学修士)
オーストラリア・カウンセリング協会会員、シンガポール公認心理士。

BeeYrOwn Psychologist & Therapist
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Email: beeyrown@singnet.com.sg
http://beeyrown.blogspot.com
診療日:火、水、土(完全予約制)