mental care

【心ひも解くヒント】
受身の攻撃性

表面的にニコニコしていれば、
うちに秘めている攻撃性や悪意は、気づかれないと思っていませんか?
もしかするとバレているかもしれません!?

  人生は、思い通りにいかないことの連続です。
それでも「まあ、そんなものか」「自分は違うけど、あの人はそういう考えの人なのだ」と思える人と、是が非でも自分のやり方や考えを通そうとする人がいます。


その通し方は、必ずしも分かりやすいものばかりではありません。ときに屈折した方法や、微妙な手段を使って不満を表現します。こういった行動/態度を「Passive aggression」(受身の攻撃性)と言います。この人たちは、相手を直接攻撃したり、堂々と反対はしません。しかし、不愉快な態度や、返答で「気に入らない」「したくない」「聞きたくない」という自己主張をします。


これらの人々に当てはまる性質として、①理不尽、②新しいこと・知らないことを経験することが嫌、③(正当な場合でも)怒りを表現することが下手、④言い訳、ごまかしを繰り返す、ということがあります。
実際の見え方としては、ドアを強くバンっと閉める、ため息を大きくつくなどシンプルなものから、以下のような段階があります。


〈第1段階〉

心で納得していないことに、従うは従うが、故意にそれを遅らせたり、「うっかり忘れていた」など、それらしい言い訳をする。責められると「すみませんっ!」とあたかも真摯に謝ることもある。

〈第2段階〉

1と同じ状態にあるが、違いはとりあえずするべきことや約束したことをするにはするが、まじめにやらず、結果に対しても「どうでもよい」という態度をとる。(いい加減に宿題をするなど)

〈第3段階〉

自分ができることをわざとしない、腹が立っている相手、嫌いな相手を故意に助けない。「受身の攻撃性」として何かを「する」ので はなく、わざと「しない」「してあげない」ことによるもの。よって「別に何も悪いことはしていない」というもっともらしい正当性が通ると本人は思っている。

〈第4段階〉

この段階は、用意周到でかなり悪意が強いものである。明らかに意識的に、相手に仕返し、復讐の機会を狙っており、ここぞというときに他の人には分からないように、相手を嫌な目に合わせる。ときに自分が被害者のような振りをするので、厄介。




対処法は、周りにそのような人がいたら、(こう言ってしまうと元も子もないのですが)できるだけ関わらないことです。


しかし、もし自分自身がそうだった場合はどうでしょう?あなたは、恐らく自分の声は相手に届いていない、自分は然るべき感謝をされていないと思っているのではないでしょうか?
それを正しい方法で伝えてみませんか? また、あなたが嫌なことを言われたり、されたりしたとき、または同意してもらえなかったときには、すぐに衝動的に反応せず「ああ、そうか」「ふむ、考えてみる」とだけ言い、まずは時間を置いて落ち着いてみましょう。それだけでも違いが生まれます。




This Month’s Hint(今月のヒント)

受身の攻撃性を持つ人は、言い訳や話の論点をずらすことが常。約束は紙に書いておいたり、第三者を挟んで話をするのも一つの手です。




教えてくれたのはこんな人

山形千尋
BeeYrOwn心理士。(応用心理学修士・カウンセリング学修士)
オーストラリア・カウンセリング協会会員、シンガポール公認心理士。