News Digest

【News Digest】
2020年6月1日~6月30日

-Singapore-
時事速報ピックアップ

日々最新の情報を全国に配信する時事通信社より、シンガポールに関する最近のニュースをピックアップしてお届けします。




● イケア、3号店開業は予定通り=2か月で損失数百万シンガポールドル

スウェーデン家具販売大手イケアは、シンガポールの新型コロナウイルス対策で実店舗休業を余儀なくされる中、過去2か月で売り上げに数百万シンガポールドル(以下ドル)規模の損失を抱えた。ただ、2021年に3号店を開業する成長戦略は予定通り推し進める方針だ。6月8日付のシンガポール紙ストレーツ・タイムズ(B3面)が伝えた。

シンガポールでは4月7日からコロナ対策のため2か月近くにわたって職場閉鎖や外出制限が実施された。イケアのシンガポール・ベトナム担当小売りディレクターは、直近2か月の売り上げは40年以上にわたるシンガポールでの営業で最も打撃が大きかったと説明。売り上げの損失は「数百万ドル」に上ると話したという。

イケアは東部タンピネスと南部アレクサンドラに計2店舗を展開している。2021年開業予定の3号店は西部ジュロンの商業施設ジェムへの出店を予定する。店舗面積は7万平方フィートで既存2店より小さい。
イケアはネット販売の伸びは続くと予測しているものの、家具を実際に試したいニーズは根強いとみており、西部への新規出店で顧客の利便性向上を図る考えだ。


● 恒例の「F1」が中止=経済効果ふいに

9月に予定されていた自動車のF1シリーズ、シンガポール・グランプリ(GP)の主催団体は6月12日、新型コロナウイルス感染拡大を背景に現地で敷かれている建設やビジネスへの制限を理由に2020年の開催を中止すると発表した。経済効果の高い毎年恒例の一大イベントが取りやめとなり、関連産業に一層の打撃が予想される。

CIMBプライベート・バンクのエコノミスト、ソン・センウン氏は6月13日付の地元紙ストレーツ・タイムズ(A5面)に、2020年4月の外国人旅行客は平年の100万人超より大幅に少ない1000人未満だったと説明。レース中止を受けて、第3四半期(7~9月)の国内経済は前年同期比5%縮小するとの予測を示した。

政府は貿易産業省(MTI)とシンガポール政府観光局(STB)を通じて年1億3500万シンガポールドル(以下ドル)の開催費用の6割を負担している。2019年まで過去12回の開催で55万人以上の外国人観光客が訪れ、15億ドルを超える観光収入をもたらしたという。

レース期間中は他のビジネス関連イベントも重なりホテル稼働率は90%台後半で推移していたものの、今年はF1の1週間で3000件近くの宿泊が失われると試算しているという。


● 全中学生にパソコン支給へ=7年前倒しで

シンガポールのターマン・シャンムガラトナム上級相兼経済社会政策調整相は6月17日、新型コロナウイルス終息後の展望について国民向けにビデオ演説し、2021年までに中等教育(セカンダリー)の全生徒に個人用ノートパソコンまたはタブレットを支給すると発表した。当初計画を7年前倒しする。

計画は教育機会の均等化を図るもの。ターマン上級相は演説で、親の社会的・経済的地位に左右されず、子供がより良い生活を得られる可能性を示す「社会的流動性」の重要性を力説。シンガポールの社会変革に寄与して来ただけでなく、1960年代以降、恵まれない子供たちが教育や、仕事への努力を通じて成功をつかむ手がかりとなったと話した。

一方で、「社会的流動性は当たり前に存在するものではない」と警告。豊かな国ではいずれも時間の経過とともに流動性の維持がより困難になっており、高学歴・裕福な親が子供に多くの投資をすることで格差につながっていると述べた。

その上で、ターマン上級相は「血縁や人脈が(個人の)能力や努力に勝る社会となってはいけない」と述べ、優れた教育は社会的流動性の維持にとって「非常に重要」だとの認識を示した。政府は学校への投資を増やしており、今後数年間で教員やカウンセラーなどの増員にも取り組む。


● SIA、乗り継ぎ便を拡大=成田、大阪も対象に

シンガポール航空(SIA)は6月22日、SIAグループが運航する旅客について、新型コロナウイルス対策として制限されていたチャンギ空港での乗り継ぎができる対象都市を、7都市から計14都市に拡大させたと発表した。日本、中国、韓国の一部都市からチャンギ空港を経由して第三国に向かうことができるようになる。航空券の販売は6月23日から。

チャンギ空港での乗り継ぎが可能になったのは東京(成田)、大阪、重慶、広州、上海、香港、ソウルの計7都市を出発する運航便。乗り継ぎは対象都市を出発する便に限定され、その他の都市からチャンギ空港を経由して対象都市に向かうことはできない。

SIAは6月11日、オーストラリアのアデレード、ブリスベン、メルボルン、パース、シドニー、ニュージーランドのオークランド、クライストチャーチの計7都市を出発する運航便の乗り継ぎを再開させると発表している。SIAグループ以外の航空会社によるチャンギ空港での乗り継ぎは、現時点では許可されていない。

民間航空庁(CAAS)は6月2日からチャンギ空港での乗客の乗り換えを段階的に承認する方針を発表。外国人観光客ら短期訪問者の入国や乗り換えは、3月24日から禁止されていた。



● ヤ・クンが日本上陸=新宿でカヤ・トースト提供

シンガポール名物のカヤ・トーストを看板メニューにする飲食店チェーン、ヤ・クン・カヤ・トーストの日本1号店が7月1日、東京都新宿区にある新宿住友ビル地下1階にオープンする。新店舗の運営に当たるKIDSホールディングス(新宿区)が6月29日発表した。

ヤ・クンはシンガポール発祥の老舗で、世界10カ国で119店舗を展開。看板のカヤ・トーストは、創業したロイ家が受け継いできたレシピに基づき作られたココナツミルクベースのカヤペーストを使っている。
新宿住友ビル店では、カヤ・トーストのほか、チキンライス、ラクサスープなどシンガポールの定番料理を提供する。


● デング熱、死者16人に=感染者は3週連続1000人超

シンガポールの保健省(MOH)によると、デング熱感染による死者は6月23日までに4人増加し、年初来で計16人となった。死亡した人の年齢は49~82歳。このうち14人がデング熱多発地域(クラスター)内で居住、または就労していた。週ごとの新規感染者も3週間連続で1000人を超えた。6月30日付の地元ストレーツ・タイムズ紙(B4面)が伝えた。

感染者数は1日平均で200件。最近では、6月20日までの1週間で1374件、6月27日までの週は初めの5.5日間で1138件が報告された。今年の累計感染者数は1万3500人以上。通年では2013年に記録した2万2170人の最多記録を上回る恐れがある。

現在、確認されているクラスターは307か所。このうち102か所は、2週間以内に10人以上が感染した高リスクのクラスターに指定されている。100人以上が感染したクラスターは9か所以上。感染者が最も多いのはポトンパシールのウッドレイ地区で215人が感染した。




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