#parti editor's travel

【パルティ編集部の個人旅行】
インド・デリー Delhi,India

“新しいインド” vs “古いインド”

たま~に連載。旅人編集Aです。
インドのデリー在住のUちゃん。さぞ過酷なインド暮らしであろうと私は同情したが、Uちゃんは言う。「でもね、家はものすごく気に入ってるんだ。泊まりに来てもいいよ。」
インドでの暮らしに興味をそそられ、私は訪問を決めた。そのときの旅行記です。





デリー在住Uを訪ねて
インドおしゃれ旅

オールドデリーを走るリキシャ。
そうここはインド。

インド人は牛肉を食べない。
内陸のデリーでは鮮魚は貴重品。
元パルティ編集部のUちゃんの夫は豚肉が苦手。

そんなわけでこの国でUちゃんに残された肉は、鶏のみとなった。彼女は美味しい鶏肉を求めて、市場で生きた鶏を締めてもらうらしい。いろんな臭いがごちゃ混ぜの市場。持って帰るとき、まだビニール袋は生温かいそうだ。



私はインド出発前の一週間、ヤクルトを飲んでお腹の調子を整え、やや緊張して私はデリーに降り立った。
初インド。未知なる菌にも、インド人にも私は警戒していた。だが運転手付きのナイスな車で迎えてくれたUちゃんは、素晴らしい段取りで自宅へと案内してくれた。こちらがUちゃん宅のリビング。扉の奥は小粋なテラス。



Uちゃんが暮らすサウスデリー地区は、ハイソなお宅が並び、インドの混沌は見受けられない。彼女の自宅は、まるでリゾートのリラックス感を漂わせ、家具もモダンでとても素敵だった。壁は好きな色にペイントしてよいと言われ、Uちゃんの好きなグリーンに。



自宅でチャイを一服するUちゃん。



「ここがインド?」
私はおしゃれなインド暮らしに興奮した。
そして3日間、センスの良いUちゃんによる「名所旧跡は一切なし。おしゃれデリーツアー」を楽しむこととなった。



サウスデリーには、ハウスカース・ヴィレッジなど、いくつか感度の高いショッピングエリアがある。道はデコボコだが、最先端のカフェや雑貨店が軒を連ねる。おしゃれ地区を歩く女子はファッションも今風。編集Aお気に入りのインド雑貨店「good earth」。外観もこだわるブティックら。



コミカルなマハラジャが描かれたスカーフなど、伝統とモダンが融合した雑貨がとても新鮮だ。ディテールも凝っている、アースカラーに葉っぱ柄のチュニック(約1,500円)やインドの町並みを描いたモダンなスカーフたち。



お気に入り雑貨店「good earth」で買った器(2個セット/約3,000円)や「KAMA」のローズウォーター(約1,200円)はお土産にも大人気。



ほどなく私は〝新しいインド〞に夢中になっていった。



オールドデリーよ、永遠であれ

インド3日目、すっかりデリーに馴染んだ気でいた私は打ちのめされる。
「一応、オールドデリー地区も見ておきなよ。」
Uちゃんは言い、ナイスな車を降りた。細い道だからリキシャのほうがよいという。彼女は鮮やかなグリーンのサリーを纏い、半年で習得したというヒンディー語でリキシャの男と掛け合い、見事に交渉を成立させた。

風を切るリキシャがいよいよオールドデリー中枢へと入っていく。目抜き通りは人で溢れていた。路地裏で遊ぶちびっこたちや、制服を着た可愛い女子高生もいれば、ほぼ裸の貧民が施しを待ち群れている。やたら目にするのが鉄クズを運ぶ男たち。10mはあろうかという鉄の棒を束ね、危なっかしく荷車で引きずっていく。こっちはネジが山積み。あっちは廃材の鉄。「どんだけ鉄を運ぶんだ!?」となんだか可笑しくなる。



インドのアイス「クルフィ」は町の人気者。



他にも解せない現象があちこちで起きる。ああ、これが”古いインド“なんだ。時代が移ろうとも、彼らの熱気は変わらないんだ。新しいインドに気を取られ、危うくこのカオスを見逃すところだった。新旧全く違う表情のインドを垣間見れたのは、果敢にインドの懐へ飛び込み、暮らしを楽しまんとするUちゃんのおかげだ。

Uちゃん、あなたのガイドは最高でした。また遊びに行ってもいいですか?



Uちゃんの日常

馬の野菜販売。家まで来てくれて便利。今日はキャベツと玉ネギにしよっと。



半野良ネコのバンバンとチャーちゃん。ご飯のときだけやって来るシャイで可愛いやつら。



インド伝統の楽器、サーランギーのレッスン。師匠はかなり有名な奏者で、写真好き。





旅の予算

航空券(Jet Airways India シンガポール―デリー往復)S$600
宿泊費 無料(Uちゃんに感謝)
お小遣い S$300
※2013年9月25日出発



編集Aのデリー女子旅メモ

若手デザイナーが手掛けるインド雑貨に注目! インド色を使いつつ、日本人でも違和感なく使える巧みなデザインと品質。だが、お値段もボチボチ高い。アーユルヴェーダコスメは5つ星ホテルのアメニティーでも使われる「KAMA」がオススメ。100%ナチュラルで、パッケージも可愛い。日本語パンフレットの誤字脱字はご愛嬌。


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