#Child Raising

【モンテッソーリから学ぶ幸せ育児】
楽しい食育

楽しい食育

~ご飯を食べない子どもと向き合う方法~

私はいたって食いしん坊なタイプで「美味しいものが何かないかなあ~」と常にアンテナを張っていますが、我が息子は「お願いだから、食べて!」と口元にとびきり美味しいものを運んでも、口を開けないタイプでした。息子のために、と取り置いても結局、賞味期限が切れるギリギリに仕方なく私のお腹へと仕舞い込む、が我が家の常。食べ物に執着しない子どもを抱える親のがっかり・苛立ち・心配を私自身も経験し、子どもに「食べることは生きること」を伝え、良い食習慣を刷り込む、生涯にわたっての命を守るための食育の大切さを痛感しました。

食事の時間に「食べなさい」「残さないで」と言葉で攻め立て、親子揃って苦痛を伴う食卓になってはいないでしょうか? 子どもの「食べたいなあ!」の興味を引き出し、食事のイメージ、そこに関わるママとの関係を改善できるよう考えてみましょう。


モンテッソーリ教育理論から子育てのヒントを模索してみます。

① 常に子どもを観察し分析して考え理解し、対処や取り組みを考察しながら子どもに関わる。
② 子どもの育ちには敏感期があり、それを利用すれば簡単に大きな教育効果が得られる。
③ 子どもの吸収精神を利用し、子どもの育つ環境に準備をすれば子どもはそれをそっくりそのまま取り込んで自分自身の一部にしていく。


忙しい食事の支度の時間はテレビを観せ、待たせることも仕方がないのかもしれません。でも野菜を炒める音、湯気の温度や匂い、包丁の音と切るたびに広がる食材の香り……それを赤ちゃんのときからおんぶでママの背中から日常的に経験している子どもの脳に刻まれる情報と発達は日常生活のなかでの多大な教育効果です。


五感が鋭敏になる「感覚の敏感期」にある幼児には、すべすべのトマト、デコボコの白菜、ぬるぬるトゲトゲのオクラなど触覚を楽しみながら匂いを感じ、色や形の違いを楽しむ。感覚の敏感期にお料理活動を取り入れると大人が期待する以上の経験と学びの機会になります。皿洗いのお手伝いからご飯がこびりついたら水につけておくと柔らかくなること、油が水をはじき汚れが落ちにくいこと等々、理科実験のような発見と驚きにたくさん出合います。



食べ物は農家、漁師、そして加工業やお店の人々の働きでやっと食卓にたどり着くこと、家族への気持ちをいっぱいに込められた料理が日々の糧となっていること、そんなおしゃべりをしながら子どもと一緒にお料理を作ることを日課としてみませんか?


当園のこだわりの一つ、「熊本産あきまさり」という銘柄の日本米を給食のために週に一度精米し、配達していただいています。美味しい精米したての日本米を子どもたちがいただくことで、農家への感謝の気持ち、米一粒一粒を大切にすること、そして何より美味しいお米の味を知ることは日本の米農業を守っていくことになると考えています。
「美味しいものを美味しいと感じる食育」を家庭で我が子に向けてしっかりと発信してみてはいかがでしょうか。




教えてくれたのはこんな人

三杉ももよ
AMIモンテッソーリ乳幼児国際コース卒。
Xaver Universityモンテッソーリ初等教育専攻卒。
日米星で本物の教育を追求し続け30年。
3言語教育実施園 ARTS JUNIOR MONTESSORIPRESCHOOL園長。

Arts Junior Montessori
11 Chang Charn Rd Shriro House #02-02
☎ 6272-1332/9185-8804(日本語可)
Email: info@artsjuniormontessori.com
www.artsjuniormontessori.com
FB: Arts Junior Montessori

◆ 対象年齢:18か月~6歳
◆ 週2日$900~、週5日$1,200~
◆ 英語・日本語・中国語の3言語環境

生後2か月~17か月の「モンテッソーリ乳児クラス」や小学生のための英語モンテッソーリ放課後クラス「π-culb」も!
※乳児クラス:週2回 3時間/$450、6時間/$890 週3回、週5回コースあり
※π-club:月~金 13:00~19:00、土 7:00~14:00 週2回~週6回/$260~$600

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