#Child Raising

【モンテッソーリから学ぶ幸せ育児】
トイレット・ラーニング

トイレット・ラーニング

いっぱい歩くことがおむつ卒業への近道

トイレ・トレーニングについてのご相談をよく受けます。モンテッソーリ教育では大人が「おむつ外し訓練をするのではなく、“子ども自身が学ぶ”と捉えるので「トイレット・ラーニング」と呼びます。いつから始めたらいいのでしょう?


膀胱の筋肉が育って、おしっこをぎゅっと我慢できる筋力がつかないと自分の意志でコントロールすることは難しいです。また大脳から「おしっこが溜まったよ~」の合図や「おしっこを出して~」の指令が出る、この身体と脳の発達が必要です。

膀胱の力ってどうやったら育つのかしら? それはたくさん歩くことです。たくさん歩いて下半身の筋力がつくとおしっこのコントロールができます。歩きたいという気持ちが強まるのは1歳過ぎ頃。よくベビーカーに乗りたがらないとか、降りたがって危ない、という話を聞きます。まさにそのときが歩行の敏感期真っ只中! この時期にたくさん歩かせてあげることができたら、何の苦も無く下半身の筋力も育ちますし、しっかりと平衡感覚も育ちます。しかし、残念なことに子どもを歩かせると時間がかかる、疲れるしかわいそう、との大人の考えで大切な時期を逃してしまいます。敏感期を逃したら少し時間と労力が伴うかもしれません。でも手遅れではありません。当園での週2日のエコパークで歩け歩けの外遊びの理由は、そこにあります。

本来ならば裸足やわらじが一番良いのでしょう。この時期、子どもの足に合った靴選びをしてあげることが大切です。靴の中で足指がしっかりと動かせて地面をとらえられる靴を選んであげてください。


さて、当園の小さい子どもたちのトイレを観てみましょう。「排泄はここだよ」との秩序を守るよう、おむつ替えも必ずトイレのみで行います。そこには子どもたちの着替えが入った箱が棚に並び、汚れ物が自分で処理できるように各自のロッカーが配置されています。そして子どもたちが座って着替えられるように椅子が並び、着脱の自立を促す環境が設定されているのです。便器は子どもの両足が床につき安定して座れることが大切です。そこで各自の排泄周期に従って、また生活の流れの節目、節目にトイレに座ることを習慣付けます


1歳3か月頃が「トイレット・ラーニング」の開始目安です。2歳になると“魔の2歳”と言われる嫌々期に突入したり、自分なりのこだわりや自己主張が強くなったりするので「しない!」と頑なに拒否する子どもたちが出てきます。できたらシール、等が巷では紹介されていますが、モンテッソーリ教育では賞罰で子どもを動かすことはしません。そして、いったん始めたらパンツからおむつに戻すことはしないように。


排泄を臭い、汚いと否定的な印象ではなく、出た喜び、感謝の気持ちで喜んで受け止めることが大切です。パンツの快適さ、サラッと軽く、そして何より動きやすい、トイレで排泄する気持ち良さから自らトイレを選ぶように大人が排泄習慣を手伝いましょう。イライラしないようにゆったりと構えましょうね。 




教えてくれたのはこんな人

三杉ももよ
AMIモンテッソーリ乳幼児国際コース卒。
Xaver Universityモンテッソーリ初等教育専攻卒。
日米星で本物の教育を追求し続け30年。
3言語教育実施園 ARTS JUNIOR MONTESSORIPRESCHOOL園長。

Arts Junior Montessori
11 Chang Charn Rd Shriro House #02-02
☎ 6272-1332/9185-8804(日本語可)
Email: artsjuniormontessorijap@gmail.com
www.artsjuniormontessori.com
FB: Arts Junior Montessori

◆ 対象年齢:18か月~6歳
◆ 週2日$900~、週5日$1,200~
◆ 英語・日本語・中国語の3言語環境

2か月からの「乳児クラス」や未就園児「ピカソクラブ」、
小学生のための英語モンテッソーリ放課後クラス「π-club」もあり。
※ピカソクラブ:毎月第3火・木 実施( 教材費+おやつ代 $10)
※π-club:月~金 13:00~19:00、土 7:00~14:00  週2回~週6回/$260~$600

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