#レストラン

【Washoku World Challenge The 11th Competition】
“和食”の真の素晴らしさを、もっと世界へ!
農林水産省主催「和食ワールドチャレンジ」アジア大会レポート

今年のテーマは「あなたの考える日本料理」
6人の選ばれし外国人料理人が腕を競い、学びの機会に

“和食”のユネスコ無形文化遺産登録から今年で10周年!
日本国農林水産省は、世界を舞台に更なる和食・日本食の飛躍を推進すべく、さまざまな取り組みを行っています。
その一つが今年で11回目を迎える日本料理コンペティション「和食ワールドチャレンジ」。
アジア、欧州、米州の3地域で行われ、外国人の料理人たちがその実力を試す絶好の場として、毎年白熱したバトルを繰り広げています。





開会式にて農林水産省 秋山智和氏の主催者挨拶


現在、海外には約18万7千店舗の日本食レストランがあり、海外における日本食レストランの数はこの10年で約3倍以上に増加。
このような日本食人気の高まりは、日々知識や技能を高め、日本食や日本食材の良さを伝えている外国人料理人たちの努力があってこそ!
「和食ワールドチャレンジ」はそんな料理人たちのモチベーションを高め、学びの機会となることを目的としています。

各地域大会には書類審査で選ばれた6人の選手が出場。
地域大会で優勝すると、日本に招待され、料亭等での約2週間の研修に参加でき、日本料理の本場でトップシェフから深い指導を受けることができます。



アジア大会はシンガポールで開催



2023年のアジア大会は11月20日(月)、シンガポールのシティ中枢に位置するショッピングモール「Funan」内の「ABC Cooking Studio」で行われました。
参加した選手は、シンガポール、マレーシア、インドネシア、ベトナム、オーストラリア出身の6名。
中には現在、日本の有名店に勤務中で、日本から参戦という選手もいました。




審査員を務めたのは、写真左から

仲田雅博氏(学校法人大和学園理事/大和学園ホスピタリティー産業振興センター センター長)

前友章宏氏(日本食普及の親善大使/日本料理「Maetomo」オーナーシェフ)

Ghib Ojisan氏(Travel and Food Content Creator)

渡部光壮氏(日本料理アカデミー正会員/日本料理「晴月Hazuki」シェフ)



「あなたの考える日本料理:前菜5品盛り」



大会では、料理人自ら調達した日本産食材などを使用し、4人前の前菜5品盛りを120分の時間内に調理。
(調味料や扇形の器は用意された共通のものを使用)

大会の統一テーマである「UMAMI」を大切にしながら、今年のテーマ「あなたの考える日本料理」を表現。
このテーマは、今後さらに世界で和食の人気を高めていくためには、その土地ならではの自由な発想も大切ではないかと考えられ、決まったといいます。






いよいよ調理が開始されると、会場には緊張感が充満。審査員たちの厳しくも温かな視線が注がれるなか、選手たちは集中力を切らすことなく調理を続けていきます。
タイムリミットが迫る頃には、会場中に和食ならではの出汁のふくよかな香りが立ち込めていました。






料理が完成すると、審査員が実食。
日本料理の基本「五味・五色・五法」が再現されているか等、厳しい審査が行われます。

「五品の食感に変化を持たせて」「常緑樹の葉と紅葉は同じ器に盛らない方がよい」など、細かな点までその場でアドバイスが伝えられることも。
選手たちは、日本料理の奥深さを知る貴重な機会として、真摯に耳を傾けていました。



ワークショップ「3つの料理ポイントを学ぶ」





大会後半は審査員たちによるワークショップが行われました。
仲田氏は「日本料理の基本の合わせ酢の配合」、渡部氏は「料理の見せ方・盛り付けの品格等」、前友氏は「今最も人気の一品について」をテーマに40分間ずつ調理デモや試食が行われ、最後には質問タイムも実施されました。
選手たちにとって、一流シェフに教えを乞うまたとない機会となり、積極的に質問をする姿が見られました。



審査結果



厳正なる審査が行われ、結果は下記のようになりました。

1位:Nigel Loh Man Hongさん(シンガポール出身/MIYOSHI by Fat Cow勤務/写真中央)

2位:Kok Leon Ooiさん(マレーシア出身/シンガポール・Fat Cow勤務/写真右)

3位:Tien Le Minhさん(ベトナム出身/日本・八芳園勤務/写真左)





選手たちの中には「和食ワールドチャレンジ」に何度も挑戦し、努力を重ねる人もいるそうです。
優れた料理人が増えれば、海外の日本食レストランのレベルが向上!
日本食人気がさらに高まり、日本産食材の輸出増加にも繋がっていきます。
今後益々、美味しい日本食を世界各地で食べることができそうで期待が高まります。




Data

Webサイト https://www.washoku-worldchallenge.maff.go.jp/
Email info@washoku-worldchallenge.maff.go.jp
SNS FB: Washoku World Challenge

Instagram: washokuworldchallenge

※2023年12月13日時点の情報です。

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