#Child Mental Health

【子育て相談Q&A】
子どもが「学校に行きたくない!」と言います。どう声をかければ良いのでしょうか?

子育て相談Q&A

今日の相談
子どもが「学校に行きたくない!」と言います。
どう声をかければ良いのでしょうか?

❶ 子どもの「行きたくない!」を聞いたとき

朝、時間のないときに急にお子さんが学校や園に「行きたくない!」と言い出すと、つい「そんなこと言ってないで早く行くよ!」と、本当はお子さんのことが心配でお子さんの気持ちを大切にしたくても、葛藤しながら何とか学校や園に行かせなくてはと奮闘される保護者の方が多いのではと感じます。

子どもは“学校や園に行きたくないほどの心の状態である”ことをまずは親に理解してほしいのです。「そうなんだね。行きたくないんだね」とその気持ちに共感しながら受け止めると共に、「よく話してくれたね。気持ちを教えてくれてありがとう」とお子さんに伝えましょう。親にネガティブな気持ちを開示しても受け止めてくれるのだという安心感を、お子さんに与えていただきたいと思います


❷「 行きたくない!」をどのように解決するか

子どもが学校や園に行きたくない理由は、多岐に渡ります。いじめ・からかい、友達関係がうまくいかないことがよく挙げられますが、実際には行事や学習・試験・受験へのプレッシャーや、特定のことについての不安、家族の変化(母親が弟妹を出産)など、これから起こることに対しての不安が「行きたくない!」に繋がっている場合もあります。

行きたくない理由は、お子さん本人から聴くことでしか理解することはできません。「行きたくない理由を話してくれると嬉しいな」など、お子さんの性格に合わせた言葉で話しやすい空気を作り、話を丁寧に聴いてあげてください。どんな内容でも否定したり、話を割って親の意見を述べたりするのではなく、最後までお子さんの言葉を大切に聴いて、辛さや不安に共感してあげてください。お子さんの年齢が低く言葉で説明することが難しい場合は、2択・3択で問い、お子さんに選んでもらいながら理解を深めることもできるかと思います。

話を聴いた後、「そのことを、どうしたい? 何かお母さんにできることや先生にお願いしたいことはある?」とお子さん本人が具体的にどのように解決することを望んでいるのかを確認し、お子さんの気持ちを大切にしながら解決に向けて取り組むことが重要です。学校・園の先生と連絡を取り、様子の見守りや配慮をお願いすることもできると思います。

「行きたくない!」はお子さんの心のサインです。問題を早急に解決することは難しいかもしれませんが、親子で対話を重ねてゆっくりと取り組まれ、お子さんが安心して登校・登園されますことを願っています。





まとめ

①「 学校へ行きたくない!」は子どもの心のサイン
② 行きたくない気持ちを受けとめ、話してくれたことにありがとう
③ 行きたくない理由を聴くときは、辛さや不安に共感しながらゆっくりと
④ 具体的にどのように解決したいのかを話し合い、取り組む





教えてくれたのはこんな人

西河 彩恵子
「子どもと家族の心理相談室 こころん」 臨床心理士・公認心理師。日本の小学校で心理士資格を持つ教員として、担任と特別支援教育コーディネーターや教育相談との兼務を経験。日本臨床心理士会、日本心理臨床学会、日本LD学会、シンガポール心理学会(SPS)の正会員である。

子どもと家族の心理相談室 こころん
https://kokoron-sg.com

● 大 人:心理相談、教育・発達・子育て相談
● 子ども:心理相談、学習指導・支援、心理検査、療育(発達支援)、グループセッション
※初回割引あり
※学習指導・支援と療育はパッケージ割引あり

🏠 Kembangan駅から約300m
☎ 9487-4228(WhatsAppも可)
Email: contact@kokoron-sg.com
※完全予約制 9:00~18:00(月~金)


連載 こちらもおすすめ