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【Women&kids’ Health】
マンゴーの花で花粉症!? シンガポールで行う「花粉症対策」

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マンゴーの花で花粉症!?
シンガポールで行う「花粉症対策」
(本帰国の方も対策をお忘れなく)

シンガポールには花粉症を引き起こすような草木はほとんどありません。
そのため、日本では毎年花粉症に悩まされていた方であっても、あたかも花粉症が治ったかのような清々しい毎日を過ごすことができます。

しかし、そんなシンガポールでも日本で花粉症が流行りだす頃に鼻水や目のかゆみ、皮膚のかゆみなどを訴える方がいます。しかも、日本にいたときは花粉症に悩まされていなくても出る方がおられます。それはマンゴーによる花粉症と言われています。

ですので、シンガポールは花粉症がないから大丈夫、日本にいたときに花粉症がなかったから大丈夫と安心するのではなく、花粉症のような症状があったときはぜひご相談ください。

マンゴーの花


また大切なことは、シンガポールでは花粉症が治っているのではなく、原因となる花粉に接していないだけだということを忘れてはいけません。ですから、花粉症が出始める2月以降に日本に戻ると、飛行機から降りた瞬間に花粉症の症状に見舞われてしまいます。

とくに今年は日本に帰国後、「14日間の公共交通機関の不使用、自宅等での待機」が求められます。つまり花粉症の症状があったとしても気軽に外出して医療機関を受診することができなくなります。とくにホテルでの待機が必要な方は十分な治療を行うことが難しくなる可能性があります。また、コロナの感染リスクがあるとして医療機関の受診をためらわれる方も多いのではないでしょうか。ですので、シンガポールを出発する前に処方をしてもらい、持参していかれるのがよいでしょう。


花粉症の治療についてですが、現在は飲み薬や点鼻薬、点眼薬など薬の力を借りることが中心となります。鼻炎予防のおすすめは点鼻スプレーですが、予防的に使用するスプレーと、今ある症状を抑えるスプレーの2種類があります。予防的に使用するスプレーは花粉にさらされる1週間ほど前から1日1~2回使用することで症状の出現を抑えることができます。症状を抑えるスプレーは鼻水・鼻詰まりなどの症状が見られたときに使用していきます。継続して鼻にスプレーすれば、アレルギーの反応が起こりにくくなるでしょう。

その他に抗アレルギー剤の内服薬もありますが、薬の種類によっては眠気に襲われる場合があるので注意が必要です。また目の周りや鼻の中にワセリンを塗り、鼻や目の中への花粉の侵入を減らすという対症療法もあります。

いずれにしても症状がひどくならないようにあらゆる手を使って予防していくことが非常に大切です。日本への帰国が決まっていて、花粉症がある方は早めの受診をおすすめします。




教えてくれたのはこんな人

佐藤健一 先生
日本メディカルケア家庭医。日本プライマリ・ケア連合学会 専門医・指導医、College of Family Physicians Singapore会員。日本・シンガポールで家庭医として豊富な経験を持ち、小児から大人まで幅広い年齢の方々のさまざまな疾患の診察を行う。乳幼児健診、子育てへのアドバイス等にも定評がある。

日本メディカルケア


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