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【佐藤さんの住宅探し】
~中途解約③~

住宅を家主に返却する際の注意点

不動産仲介業者の山田さんが、コンドミニアムを見学している佐藤さんに、シンガポールで住宅を探す際、退去する際に気をつけることを解説しています。


前回のポイント(中途解約②)

● シンガポールでの住宅賃貸借契約は基本的に日本のようにいつでも解約できるわけではない
● 中途解約が認められるのはあくまでも社員が転勤した場合に限定され、家族の帰国は含まれない
● ディプロマティッククローズを利用する場合、エンプロイメントパスのキャンセル及び出国証明まで求められることがある
● 個人契約の場合には転職でも住宅契約がキャンセルできないこともある



今回のテーマも中途解約。
入居者変更について解説。

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佐:中途解約は結構難しいのですね。
山:もし契約が会社契約になっている場合には中途解約をする代わりに、同じ会社の別の人に住んでもらうことはできます。


佐:同じ会社の人でなくてはダメなのですね。
山:そうです。契約はあくまでも会社名義ですので、同じ会社の人であれば基本的に家主に届け出れば大丈夫です。
ただし、たまに入居者が変わる場合でも家主の同意が必要なこともあります。



佐:同じ会社の人なのにダメなのですか?
山:家主さんが家を大事にするために、ペットがいる人、喫煙する人、場合によっては小さいお子さまがいらっしゃるケースについては同じ会社の方でも同意してくれないことがあります。
佐:なるほど、会社契約の場合でも、途中で別の人に住んでもらうときにそのような条件をつけられないように注意したほうがよいのですね。


山:弊社の定型契約書では、単に同じ会社の人を住まわせることについては届け出だけで手続きできるようになっています。 しかしその契約書に別の条項で禁煙、ペット禁止などの条項が入っている場合には自動的に次の入居者の方にも適用されますので注意してください。


佐:当然この通知は書き留めで家主に出すのですね。 山:おっしゃる通りです。全ての通知は基本的に受取証明付書き留め(レジスターメール)で出す必要があります。まれに家主が住所変更していても借り手に通知していないことがありますので、必ず受取証明付書留で郵便局から送ってください。


佐:そうするとディプロマティッククローズ(転勤による中途解約条項)が利用できない、最初の14か月にもし転勤があった場合に、すぐに解約できないので会社の別の人を住まわせることができるのですね。
山:代わりの人を住まわせることができるのはあくまでも会社契約が基本です。
でも個人契約の場合でもその条項に同じ会社の人、もしくは別の人を住まわせることができるとなっていれば個人契約でも可能です。ただし、その場合、代わりの人は基本的に契約満了まで入居しなくてはなりません。元の人のディプロマティッククローズを使って元の契約開始日から1年経過して解約通知を出しても家主が同意せず、期間満了まで入居させられることもありますので、注意が必要です。

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今回のポイント

ポイント1:
● 中途解約条項が適用できないときに、会社契約であれば同じ会社の人に住んでもらうことができる

ポイント2:
● 個人契約の場合、代わりの人に住んでもらうことについてはその旨、契約書に明記する必要がある

ポイント3:
● 家主宛の全ての通知は基本的に受取証明付書留で送付する

ポイント4:
● 代わりに入居した人は前の人の契約条項を全て引き継ぎ、基本的にその契約期間満了まで居住しなくてはいけない

ポイント5:
● 場合によっては入居者変更については家主の同意が必要になるときがある





教えてくれたのはこんな人

高野 徹
TOKIO PROPERTY SERVICES PTE LTD/TRE 21 PTE LTD
82年東急不動産入社。93年からシンガポール駐在、不動産仲介、エアコン保守を手がける。
01年東急不動産より会社譲渡を受ける。宅地建物取引主任者、シンガポール不動産仲介業有資格。
お問い合わせは、takano@tokio.com.sg もしくは takano@pacific.net.sg まで