#Tokyo Trend#ライフスタイル

次の帰国で行きたい! 安芸の小京都・竹原。
日本の魅力を再発見する旅のススメ

みなさん、東京よりこんにちは。
ビューティ&ライフスタイルライターの石原有起です。

世界中の航空・旅行会社やホテルなどが大打撃を受け続けている、2020年。

しかし、各地域や施設の広報担当者から代わりに耳にするのが、地元旅や滞在型の旅のニーズの高まりです。日本では早くも7月22日から「Go Toトラベル」事業が推進され、近場で普段より少し贅沢に過ごしたり、地元の魅力を再発見する旅に癒しや楽しみを見出す需要が急増中。(ポジティブな見方をすると、ようやく日本でも滞在型の旅が広く浸透してきたと言えるかも!)

前回の記事では、東京都心の温泉宿と下町を巡る旅のスタイルをご紹介しましたが、今回は地方の魅力をクローズアップ。

つい先日、政府が「Go Toトラベル」事業に、東京発着の旅行を加える方針を固めたことで、誰もが国内旅行に出かけやすくなりそう! そこで今回の記事では、広島県を例に、情緒あふれる町並みや、風通しの良い屋外で動物と触れ合えるスポットを取り上げ、日本各地で注目が集まる新たな旅のモデルケースをお届けします。

 

日本国内の観光事業における、2020年秋からの見通しとは?

まず、日本の総予算、約1.7兆円をかけた「Go Toキャンペーン」を改めておさらいしましょう。新型コロナウィルスによって急減する消費を喚起する目的と、新型コロナウィルス終息後に日本国内の人の流れを創り出し、地域の再活性化につなげることを目的に、旅行代金が半額近く割り引かれるキャンペーンで、開始時から大きな話題を呼びました。

現在は旅行代金の割引が先行しているものの、本来は地域共通クーポンまでが1セット。国土交通省は9月8日の記者会見で、政府の観光支援事業「Go Toトラベル」の地域共通クーポンが10月1日から利用できるようになると発表しました。

35%引きの対象事業者は旅行会社や宿泊施設ですが、クーポンは幅広い事業者が参加できます。例えば観光施設や土産品店、飲食店のほか、定期観光バス・レンタカーなどの交通手段、コンビニ、スーパー、美容室、映画館なども対象。現場では思うように周知がなされていない部分もあるようですが、このキャンペーンを契機に新たな地域を訪れる方が増えること自体は、地域の観光にプラスの影響をもたらしていると実感します。

 

これぞ日本! 昔にタイムスリップしたような趣ある町並みをお散歩

さて、海外でも知名度の高い広島県ですが、よく知られているのは世界遺産でもある広島市の原爆ドームや廿日市市の厳島神社(宮島)あたりではないでしょうか?

しかし、最近“密を避ける”という意味でも今、注目を集めている場所があります。それが、広島空港から近い県南の竹原市。

平安時代、京都・下鴨神社の荘園として栄えた歴史から「安芸の小京都」と呼ばれている竹原。国の重要伝統的建造物群保存地区にも選定された、たけはら町並み保存地区では、昔にタイムスリップしたような懐かしさに浸れます。

風情あふれる街並みは、国内大手航空会社のCMのロケ地として某人気アイドルグループの5人が訪れてから、密かに若い女性たちからも注目を集めているよう。

例えば、旧松阪家住宅。塩田経営で栄えた豪商の邸宅です。

こちらでは“幸せのハート”型の格子が見られます。可愛らしくもノスタルジックな雰囲気に、きっと心が癒されることでしょう。

 

竹原のシンボル「NIPPONIA HOTEL 竹原 製塩町」で町の魅力を味わい尽くす!

1日を通して郷愁に浸るなら、たけはら町並み保存地区内にあるお宿を選ぶのがベスト。

江⼾時代に塩づくりや酒造業などで栄えた竹原のシンボルともいえる高級ホテルとレストランが「NIPPONIA HOTEL 竹原 製塩町」。

「NIPPONIA HOTEL」は、各地の歴史的建造物をホテルとしてリノベーションし、その土地の歴史や文化を体験できる複合宿泊施設として再生するというサステナブルな取り組みを行っているホテルで、竹原 製塩町は築約100年以上(!)の古⺠家3棟を改修して作られています。

フロントとレストランがある共有スペースの棟「HOTEI棟」は、江戸時代に料亭として使われていた建物、向かいにある「MOSO棟」は、客室で、明治期に銀行として使われていた建物。さらに離れの「KIKKO棟」は、棟全体がもともと江戸時代末期に建てられた酒蔵だった建物と言われています。また「KIKKO棟」の1室は、もともと蔵だった場所を客室にリノベーションされた趣ある空間。まさに町に暮らす感覚を楽しめて、各部屋に個性豊かなデザインが施されています。

レストランは宿泊者以外も利用可能。夕食は、旬魚のグリエや竹原のブランド牛である峠牛のサーロインなどのメニューが、食欲をそそります。

部屋にはあえてテレビや明るい照明が設置されていないので、お庭を眺めながらゆっくり過ごすなど、“リセットできる贅沢”が味わえますよ。

 

徒歩圏内に、純米への強い思いを感じる酒蔵で、日本酒を味わう

宿泊場所から徒歩圏内で多くのアクティビティが気軽に満喫できることは、今の時世に求められています。

「NIPPONIA HOTEL 竹原 製塩町」から徒歩3分ほどの場所にあるのが、1863年創業の「藤井酒造」。

山田錦を100%使用した龍勢ブランドの代表的な純米大吟醸酒である「龍勢 黒ラベル」や、広島県の酒造好適米である八反錦をメインに使用し、軟水仕込みの特性を活かした、口当たりまろやかな食中酒「夜の帝王」など、話題性に富んだ日本酒が多く取り揃えられています。

江戸時代末期に建てられた酒蔵の一角を改造した酒蔵交流館は、太い柱や天井の梁が150年余りの伝統を物語り、仕込みの時期ではなかったものの、ほんのりと酒の香りが漂っています。

きき酒から酒粕を使用した雑貨、竹原の名産品である竹に因んだ小物などのお土産も販売されています。手打ちそば処「たにざき」も併設され、お酒とともに美味しいそばを味わえますよ。

 

フランス×古民家カフェでいただく、絶品ガレット&クレープ!

町並み保存地区から10分ほど車を走らせると、竹原にいながらフランスを感じられる古民家カフェが見えてきます!

長くパリに暮らしていたご夫婦が営む「メゾンディオン」は、竹原市東野町にある古民家に一目惚れしたご主人のパスカルさんが腕をふるう、ガレットやクレープが味わえるスポット!

フランスブルターニュ地方の厳選素材を使用された本場のガレットは、甘すぎず、もっちり。クレープは口に良質なバターがじゅわっと広がり、何枚も食べたくなってしまいます!

古民家をリノベーションして作られた店内は、開放感があるだけでなく、古い日本家屋とフランスのアンティークの調和がとれていて素敵です。お庭のガーデンで栽培された野菜も使用されていますよ。

 

野生の“うさぎ”と触れ合える、大久野島=通称“うさぎの島”へ

古き良き街並みやカフェを巡った後は、“うさぎ島”としても有名な「大久野島」へ足を伸ばしてみては?

前述の街並み保存地区から忠海(ただうみ)港のフェリー乗り場は、車で20分ほど。そして忠海港から船に約15分乗ると大久野島へ到着です。

この日は暑さが厳しかったこともあり、さすがにフェリー乗り場の近くまでお出迎えしてくれるうさぎはいませんでしたが(笑)、島内には900羽以上にも及ぶ野生のうさぎが生息しています!

国内外を問わず多くの観光客が癒しを求めて訪れる周囲約4kmの小島ですが、実は辛い歴史を感じる島でもあります。それは、かつて毒ガス工場があったことから“地図から消された島”と呼ばれていたから。

そのため、島内には、毒ガス資料館や研究室跡から、宿泊、温泉、ご当地グルメなどが満喫できる休暇村大久野島というバラエティ豊かな施設が点在。一年を通してキャンプやサイクリング、テニス、釣りなどが楽しめますよ。

動物園でなく、開放的な島で過ごすことは、まさに滞在型の癒し旅にぴったり! 瀬戸内海の美しい自然の中でうさぎとふれあいながら、のんびりとした時間が過ごせる島です。(大久野島における“うさぎとのふれあいのルール”は、文末を参照ください。)

瀬戸内海の島々を結ぶしまなみ海道から少し西にあるので、しまなみ海道の観光と併せて訪れるのも良さそう。

 

今まで知らなかった広島の魅力のトリコになった、今回のマイクロツーリズム体験。まだまだ“ウィズコロナ”の日常は続きそうですが、3密回避や衛生対策など“旅行時のニューノーマル”を徹底することを前提に、まずは開放感あふれた場所で“近場の魅力”を再発見する癒しの時間を過ごしたいですね。引き続き、国外を含む観光が無事再開できることを願うばかりです。

 

♯東京トレンドメモ

竹原市公式観光サイト

NIPPONIA HOTEL 竹原 製塩町

藤井酒造

メゾンディオン

大久野島(うさぎの島)

休暇村大久野島HPより「うさぎからのお願い」

※2020年9月15日の記事です。