#医療

家庭医・佐藤先生からの健康アドバイス
要注意!シンガポールの病気について

nihon medical care

日本メディカルケアの佐藤先生に聞きました!
デング・Haze(ヘイズ)・子どもの新型コロナワクチンについて

※2022年2月25日時点での情報に基づくダイジェストです

蟯虫やアタマジラミなど当地ならではの悩みもご相談を

日本メディカルケア 家庭医
佐藤健一 先生


日本メディカルケア家庭医。日本・シンガポールで家庭医として豊富な経験を持ち、小児から大人まで幅広い年齢の方々のさまざまな疾患の診察を行う。乳幼児健診、子育てへのアドバイス等にも定評がある。

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知っておこう!デング熱の予防と対策

デング熱は、ウィルスを持っている蚊に刺されることで感染し、人から人へはうつりません。
症状としては、頭痛、高熱、吐き気、筋肉痛、皮疹など。
とくに目の奥に痛みがある場合、デング熱を疑って血液検査をすることが多いです。

治療は自宅でも可能で、十分な休養と水分補給がポイント(採血はクリニックにて)。
重症化すると、少しぶつけただけで内出血が起きることがあり、そのときは入院にて安静が必要です。
ですが、実は無症状もしくは軽度の症状の人が約80%で、感染していても気づかないこともあります。

大事なのは予防! まずはデング熱の発生状況を確認。
「National Envir onmentAgency(NEA)」のWEB(www.nea.gov.sg)やアプリで調べ、なるべくクラスターに近づかないようにしましょう。
虫除け対策も大切で、成分の特徴を知ったうえで使い分けてみてください。


感染歴がある人対象(12歳~45歳)のワクチンもあります



Haze(ヘイズ)のときは水拭き&空気清浄機を!



ヘイズとは、チリやモヤなど、微粒子により視界が悪くなる大気現象。
シンガポールでの原因はスマトラ島やマレー半島での焼畑による煙です。

症状は主に、眼(結膜炎、ドライアイ、充血)、呼吸器(気管支炎、気管支喘息)、皮膚(かゆみ)などに見られます。
対処法は目薬、内服薬、吸入薬など症状に応じた薬を処方します。

自宅でのヘイズ対策として、最も有効なのが「窓を閉めること」と「水拭き」。
水溶性なので床をモップなどで水拭きすればなくなります。また、空気清浄機も有効です。



子どもの新型コロナワクチンについて



12歳以下のお子さんのワクチン接種について悩む親御さんは少なくありません。
ご自身の副反応のしんどさから、お子さんの副反応も心配されるでしょう。

副反応を気にしてワクチンを打たないという考え方はありますが、感染や入院のリスクが高くなることを考慮したうえで判断をしてほしいと思います。
最近のデータでは、ワクチン未接種の感染者数は、ワクチン接種済の方に比べて約2倍、入院者数は約5.3倍です。

また、将来的な生殖機能などを心配する親御さんも多いですが、ワクチンに利用されているmRNAは仕組み上、遺伝子に変化は起こらないと言われています。
また、このmRNAはSARSが起きた15年程前から研究されてきたもので、がん治療にも使われています。
不安なお気持ちも分かりますので、悩まれている方はぜひご相談ください。


子どもが新型コロナウィルスにかかったら

今流行しているオミクロン株は、とくにお子さんの場合、軽く済むことが多い傾向です。
しかし、実際に自分の子どもが感染して重症化しないかどうかは分かりません。

コロナに感染すると、心筋炎のリスクはワクチン接種時よりも約3倍あると言われています。
また感染した子どもが川崎病のような全身性炎症疾患を引き起こすことがありますが、ワクチンを打っていると、それが1/10まで下がるというデータがあります。

子どもの調査は十分ではありませんが、長期的な後遺症もあり得ます。
倦怠感、頭痛、呼吸困難、嗅覚低下、めまい、のどの痛み、うつ病などが3か月以上続いている例も。

ワクチンの検討は、副反応だけでなく、感染時に起こりうる影響も念頭に入れることをお勧めします。



2022年2月25日に行われた合同ウェビナー「大人も子供も要注意!シンガポールの病気セミナー」では、多くの方にご参加いただき、大盛況のうちに終了しました!
次回ウェビナーもぜひご期待ください。

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日本メディカルケア

オーチャードのグレニーグルス総合病院内3階。家庭医の佐藤先生、産婦人科医の鍋島先生ともに在星歴が長く、経験豊富。産前・産後の ケアを担当する助産師の祝迫さんも常駐しています。精密検査や手術が必要な場合も高度医療設備が整う院内の専門医、技師と連携をして スムーズな治療が可能です。


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